先日、山口県の絶景スポット「角島大橋」を訪れた帰りに、ちょっと寄り道して特牛(こっとい)漁港へ向かいました。
角島から車で30分ほど。静かな漁港に並ぶ漁船を横目に進んでいくと、ふと見覚えのある小さな定食屋さん「福助」さんを発見。

実はこの福助さん、数年前に旅の途中で偶然見つけて立ち寄ったお店。あのとき食べたお刺身の美味しさが忘れられず、今回は記憶だけを頼りに再訪したのです。こうしてまたたどり着けたことが、なんだか嬉しくてたまりませんでした。
福助さんは、特牛漁港の中にひっそりと佇む、小さなお店。知らなければ通り過ぎてしまいそうな場所ですが、店内に入ると、元気なお母さんが一人で切り盛りしていて、温かい雰囲気に包まれます。
この日の目的はもちろん、名物の「特牛イカ刺身定食」。
特牛イカの刺身に、おかず4品、ごはんと味噌汁がセットになって、なんと1300円という驚きの価格!しかも30食限定なので、出会えたらラッキーな逸品です。

運ばれてきた特牛イカの刺身は、透明感があり、見た目からも新鮮そのもの。コリコリとした歯ごたえと、口いっぱいに広がる甘み。
甘露醤油をつけると、そのまろやかな甘さがイカの旨味をぐっと引き立て、思わずため息が出る美味しさでした。
食後、お母さんに「イカも醤油も本当に美味しかったです!」と伝えると、こんな話をしてくれました。
実はお母さん、もともとは北海道出身。最初は北海道の醤油を使っていたものの、お客さんに「山口の甘露醤油のほうがイカに合うよ」とすすめられて、今の醤油に切り替えたそうです。
「でも、私は北海道の醤油のほうが好きなんだけどね〜」と笑うお母さん。その笑顔もまた、あたたかい時間の一部になりました。
漁港には、イカ漁船がずらりと並び、港町ならではの風景を楽しめます。

漁船をバックに一枚パシャリ。
ちなみに、この数日間イカが全く獲れず、福助さんも1週間ほど店を閉めていたとのこと。偶然にも営業日に当たり、新鮮な特牛イカをいただけたのは本当にラッキーでした!
そして、今回の旅のスタート地点でもあった「角島大橋」。
エメラルドグリーンの海に浮かぶように延びる橋は、何度見てもため息が出るほどの絶景です。

まっすぐ伸びた橋。途中でふわりと左に曲がるラインも美しく、ドライブ中ずっと胸が高鳴っていました。
角島の絶景を楽しみ、特牛漁港で地元の味に出会う。
数年前の思い出が、またひとつ素敵に更新された旅になりました。