みなさん、こんにちは。
今回は、投資の初心者の方に向けて、私が考える「投資における注意点」について詳しくご紹介いたします。
私自身、今までの投資の中では数々の失敗も幸運もありました。それらの経験の中で学んだことは、投資において最も大切なのは「焦らず、無理せず、長期目線で向き合う姿勢」だということです。
以下に、投資初心者の方に特にお伝えしたい注意点を10個にまとめてみました。少し長くなりますが、じっくりとお読みいただき、参考にしていただければ幸いです。
1. 投資の基本は「長期・積立・分散」
投資を始めるにあたって、まず押さえておきたいのが「長期・積立・分散」という基本的な考え方です。これは金融庁も推奨している、極めて重要な投資の原則です。
「長期」とは、10年20年といった時間軸で資産を育てていくという考え方です。
「積立」は、毎月一定の金額を継続的に投資することを指し、
「分散」は複数の銘柄や資産クラスに分けて投資することです。
これらを組み合わせることで、短期的な価格変動の影響を味方につけた資産形成が可能になります。投資の世界において”王道”とも言えるこの考え方を、おすすめします。
2. 個別株よりも「投資信託」
投資を始めたばかりの方にとって、個別株に投資することはリスクが高くなりがちです。なぜなら、保有している会社の株価の下落が、全体の資産金額へ大きく影響するからです。
その点、投資信託は複数の銘柄を束ねて運用しているため、リスクが分散されます。特定の企業に大きく依存することなく、より安定した運用が期待できます。
初心者のうちは、特定の企業ではなく市場全体の成長に投資するという視点で、幅広い銘柄を含んだ投資信託を選ぶのが無難です。
3. 積立は「一定額を長期で」
価格の変動がある商品においては、いつ購入するかによって損益が大きく異なります。しかし、毎月一定額を積み立てることで、購入時期を分散することができます。これを「ドルコスト平均法」と呼びます。
例えば、ある月には高い価格で買ってしまうこともありますが、次の月には安く買えることもあります。結果として、平均的な価格での購入が実現しやすくなります。
この方法は、高値掴みを避けるのに非常に有効であり、特に初心者の方にはおすすめのアプローチです。長期的な積立を通じて、時間の力を味方にすることが大切です。
4. 信用取引やレバレッジは避ける
信用取引やレバレッジ取引は、少ない資金で大きなリターンを狙える一方で、大きな損失を被る可能性もあり、非常にハイリスクです。
特に初心者のうちは、リスクの大きさを十分に理解する前にこうした取引に手を出してしまうと、取り返しのつかない事態になることもあります。
堅実な資産形成を目指すのであれば、レバレッジをかけた取引には近づかず、自己資金の範囲でコツコツと運用していくことが大切です。
5. よく分からない複雑な商品には手を出さない
投資商品には、オプション取引や条件付きの債券など、仕組みが非常に複雑なものが存在します。これらの商品は、一見すると高い利回りが期待できるように見えることもありますが、その分リスクも高く、仕組みを正確に理解しないまま投資すると大きな損失につながる可能性があります。
自分がリスクをしっかりと把握できない商品には、原則として投資しないという姿勢が重要です。わからないものに手を出さないことも、立派なリスク管理の一つなのです。
6. 株価が下落しても、慌てて売らない
投資をしていると、暴落する局面に必ず遭遇します。そのときに焦って売却してしまうと、損失が確定してしまい、長期的な資産形成のチャンスを逃してしまいます。
ですので、価格が半分になっても大丈夫と思える範囲、つまりご自身のリスク許容度の範囲で投資を行うことが大切です。あらかじめ「どのくらいの下落まで耐えられるか」をシミュレーションしておくと、心の準備ができ、冷静な判断がしやすくなります。
7. 税制優遇制度の積極的な活用
投資においては、税金も無視できない大切な要素です。利益が出たときに課される税金を減らす手段として、「NISA(少額投資非課税制度)」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」などの制度があります。
これらをうまく活用すれば、非課税で運用できたり、所得控除を受けられたりと、手元に残る金額が大きく変わってきます。
制度の内容をよく理解し、ご自身のライフスタイルや目的に合った制度を取り入れることで、投資効率をさらに高めることができます。
8. 短期間で大きく儲けようとしない
投資を始めると、つい「早く儲けたい」と思ってしまいがちですが、その気持ちが冷静な判断を妨げる原因になります。短期間で利益を狙う投資は、どうしてもハイリスクになりやすく、失敗する可能性も高まります。
投資はあくまで長期的な視点で考えるべきものであり、時間を味方につけてコツコツと資産を育てていくことが基本です。目先の利益にとらわれず、着実に資産形成を目指せます。
9. 銘柄選びは「低コストかつ長期成長が見込めるもの」を
投資信託を選ぶ際は、長期的に右肩上がりの成長が期待できる指数に連動したものを選びましょう。たとえば、米国の代表的な株価指数であるS&P500や、世界中の株式に分散投資できる「オールカントリー」といった商品です。
また、信託報酬(経費率)が0.2%以下の低コストな商品を選ぶことも重要です。長期間にわたって保有する場合、手数料の差は最終的なリターンに大きな影響を与えます。
このような「成長性があり、コストも抑えられる」商品を選ぶことが、賢い投資への第一歩です。
10.マイルールを決め、感情に流されにくく
もし、定額積立以外の投資(例えばスポット購入や売却など)を行う場合は、あらかじめ「買うときの条件」や「売るときの条件」といったルールを自分の中で明確にしておくことが大切です。
投資はどうしても感情に左右されやすいため、ルールを決めておくことで冷静な判断がしやすくなります。損をしたときも、焦らずに自分の判断基準に従って行動できるようになります。
最後に
投資は一朝一夕で結果が出るものではありません。しかし、正しい知識を持って、地に足の着いた運用を続けていくことで、将来の安心につながる資産を築くことができます。
「焦らず、無理せず、コツコツと」。この姿勢を大切に、ぜひご自身のペースで投資に取り組んでいくことをお勧めします。