先日、ポストに届いたのは、SBIホールディングス(8473)からの株主総会招集通知と株主優待の案内。
「そういえば、SBIって株主優待でサプリメントがくるんだけどなんだろう?」
何気ない気づきから企業の中身を改めてのぞいてみたところ、想像以上におもしろい発見がありました。
今回は、その気づきと学びを、共有できたらと思います。
株主総会案内とともに届いた「株主優待」のお知らせ
封筒の中には、株主総会の日程や議案の説明に加えて、株主優待制度の案内も同封されていました。SBIといえば金融業のイメージが強かったのですが、毎回健康サプリメントが登場してるんですよね。
「これ、いったいどんな関係があるんだろう?」
そんな素朴な疑問が、今回の記事の出発点になりました。


好調だった2025年3月期決算と配当
まずは、SBIホールディングスの決算から振り返ってみましょう。
- 収益(売上高):1兆4,437億円(前期比+19.3%)で過去最高
- 連結税引前利益:2,823億円(前期比+99.4%)
- ROE(自己資本利益率):12.8%
いずれもいい数字ですね。
注目したのは、SBI証券における「ゼロ革命(国内株式売買手数料の無料化)」の結果です。
この施策によって、通期で約380億円の逸失収益が発生しましたが、
一方で、信用取引手数料や投資信託の信託報酬収入が大きく貢献し、
結果として営業収益・営業利益・経常利益のいずれも過去最高を達成しました。
大胆な料金戦略にも関わらず、収益構造を巧みに再設計する経営判断に、確かな手腕を感じさせられます。
配当についても、
- 1株あたり配当金:株価4,470円(2025年6月10日現在)に対して利回り3.8%程度
自社株買いを含む総還元策は、利益の約30%(一部特殊要因を除く)を株主に還元する方針となっています。
株主還元については、この記事もご参考にしてください。
👉株主還元とは?配当・自社株買い・DOE・累進配当・配当性向までわかりやすく解説!
株主優待の内容とは?
株主優待では、SBIグループが手がける次世代事業「バイオ・ヘルスケア分野」の製品が選択できます。
具体的には、SBIアラプロモ社の「5-ALA(5-アミノレブリン酸)」を配合したサプリメント【11,880円相当:アラプラス ゴールドEX(60粒)】。
対象となる株主は、100株以上保有の方です。
グループが次世代事業として手掛けている自社製品が選ばれている点に、強いメッセージ性を感じました。
2029年を見据えた中期経営ビジョン
SBIは、2029年3月期をゴールとした新中期経営ビジョンを掲げています。
その全容は、なんと133ページに及ぶ資料にまとめられており、個人株主にもわかりやすく丁寧な説明がされていました。
これまで蓄積してきた「顧客基盤、事業資産、資金調達力等」の一層の拡大との記載があり、SBI証券における「ゼロ革命(国内株式売買手数料の無料化)」もその一環なんだなと感じました。
また、「金(ゴールド)」と「暗号資産」を組み入れた投資信託を準備中とのことです。
「暗号資産は、より分散効果の高いポートフォリオを構築するのに有効な資産」で、「投資信託設定では、株式や債券等との相関性の低さが重要」との記載があり、私自身は「金(ゴールド)」と「暗号資産」はまだ保有していないため、この投資信託には注目したいです。
「金(ゴールド)」と「暗号資産」に投資していない理由について、この記事に記載しています。👉私が考える「お金の置き場所」と今後の投資方針
5-ALA(5-アミノレブリン酸)って何?
株主優待で届いたサプリメントの主成分「5-ALA(5-アミノレブリン酸)」について、少し調べてみました。
これは私たちの体内でも自然に作られるアミノ酸の一種で、細胞のエネルギー産生に関わるミトコンドリアの働きをサポートする重要な成分です。
主な期待される機能や研究分野は以下のとおり:
- 睡眠の質改善やストレス軽減
- がんの診断や治療への応用
- 抗酸化、免疫調整
- 健康維持活力をサポート
まとめ
今回、SBIホールディングスの株主総会案内と株主優待の案内をきっかけに改めて企業の中身をじっくり見てみると、そこには挑戦と未来戦略が広がっていました。
- 過去最高益という盤石な収益基盤
- 中長期を見据えた明確なビジョン
- 次世代事業としての直接関係ない分野への進出
引き続き株式を保有することにより応援していきたいと思います。