2025年8月26日、共同通信の報道によると、金融庁が検討している2026年度の税制改正要望の概要が明らかになりました。
その大きな柱のひとつが、NISA(少額投資非課税制度)の全世代拡大です。
これまでNISAは「18歳以上」が前提でしたが、今回の見直しが実現すれば、子どもから高齢者まで幅広い世代が対象となり、まさに「貯蓄から投資へ」の流れが一層加速することになりそうです。
今回の報道のポイント
共同通信の記事によると、金融庁の要望には以下の内容が含まれています。
- 18歳未満の年齢制限を撤廃
→ 「つみたて投資枠」を未成年でも利用可能に。継続的な積立や売却による現金化も視野に。 - 高齢者が投資しやすい商品を対象化
→ 毎月分配型の投資信託など、年金のように定期的に収入を得られる商品を検討。 - 暗号資産の課税見直し
→ ビットコインなどの売買に伴う課税についても議題に。
金融庁はこの要望を8月末までに財務省に提出し、年末まで与党と調整。年明けの通常国会で関連法案成立を目指すとのことです。
ジュニアNISA廃止からの「復活」へ?
多くの方が記憶されているように、ジュニアNISAは2023年に廃止されました。
2024年以降、新規の投資はできず、既存資産のみ18歳まで非課税で運用可能という状態でした。
もし今回の改正が実現すれば、再び18歳未満でも投資可能となります。
教育資金の積立手段として再び光が差すかもしれません。
教育費と投資の関係
生命保険文化センターの資料によると、大学生の教育費総額は次のように試算されています(自宅から通学の場合)。
- 国立:525万円
- 私立文系:700万円
- 私立理系:835万円
子どもが大学に進学する場合、避けて通れない大きな出費です。
生まれてから実際に必要になるまで18年という時間がありますから、長期の積立投資で備えるのも一案です。
ただし、直前に株式市場が大暴落すると大きなリスクになります。
そのため、積立の後半は株式から債券へのシフトを考えておくのが賢明かもしれません。
高齢者にとってのNISA活用
今回の要望では、高齢者向けに「毎月分配型投資信託」をNISA対象とする案も盛り込まれています。
これが実現すれば、定期的な分配金を年金の補完として受け取る仕組みも整えやすくなります。
現状でも、AGG(米国総合債券ETF)やLQD(米国投資適格社債ETF)など、毎月分配の米国債券ETFは存在します。
制度改正後は、投資の選択肢は一層広がりそうです。
まとめ
NISAが全世代に広がれば、
- 子どもにとっては教育資金の準備手段
- 高齢者にとっては生活資金の補完
として活用できるようになり、まさに「人生100年時代に合わせた制度」へ進化することになります。
長期的な資産形成を考える人にとっても、これから投資を始めたい人にとっても、大きな追い風となりそうです。
記事の中で触れました、現状でも毎月配当金が出る米国債券ETFの記事については、こちらに記載しています。
👉AGG/TLT/LQD 徹底解説