日本時間の8日早朝にMSCIの定期入れ替えが発表されましたので、その内容についてご紹介します。
2025年8月のMSCIオールカントリー銘柄入れ替えが発表されました
オールカントリーは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託で、世界中の株式市場に広く分散投資できるのが特徴です。
投資対象は、MSCIオールカントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)と呼ばれる世界株価指数に連動しており、先進国から新興国まで含む約3,000銘柄が組み入れられています。
今回の発表では、42銘柄が新規追加され、56銘柄が除外される入れ替えとなりました。入れ替えは8月26日の取引終了時点で実施されます。
特に日本株では、
- 新規採用:川崎重工業<7012>、良品計画<7453>
- 除外銘柄:電通グループ<4324>、ホシザキ<6465>、オムロン<6645>、小野薬品工業<4528>、リコー<7752>
が発表されています。
以前、私のブログでも8月の採用候補として日本経済新聞の記事を紹介しましたが、まさにその予想どおりの結果となりました。
👉 【2025年最新版】オールカントリーの銘柄入れ替えに注目!5月はIHI・サンリオが採用、次の候補は?
MSCI指数の入れ替えは投資家にとって大きな影響
MSCI指数は、世界の機関投資家やファンドがベンチマークとして使うため、採用・除外される銘柄は大きな資金の流入・流出が伴います。
皆さんも、オールカントリー(通称オルカン)に投資している場合、この入れ替えは保有銘柄の構成比に影響が出るため、注目しておきたいポイントではないでしょうか。
ただし、採用されたからといって必ず株価が大きく上がるとは限らず、採用への期待感から既に株価に織り込まれている可能性もありますので、注意が必要です。
11月の次回入れ替え候補銘柄を時価総額ランキングからピックアップ
さて、次の定期入れ替えは11月です。
MSCIの選定基準(時価総額、流動性、外国人投資家の投資可能性など)が複合的ですが、今回は「時価総額ランキング」を基に注目銘柄を紹介します。
2025年8月9日時点の時価総額ランキングで上位の銘柄の一部は以下の通りです。
(既に採用されている銘柄は除外しています)
順位 | コード | 企業名 | 時価総額(百万円) | 採用有無 |
---|---|---|---|---|
108 | 7453 | (株)良品計画 | 2,026,389百万円 | 2025年8月採用 |
112 | 7012 | 川崎重工業(株) | 1,831,187百万円 | 2025年8月採用 |
122 | 9024 | (株)西武ホールディングス | 1,640,927百万円 | 未採用 |
147 | 6361 | 荏原 | 1,359,995百万円 | 未採用 |
148 | 9684 | (株)スクウェア・エニックス・ホールディングス | 1,354,587百万円 | 未採用 |
149 | 6532 | (株)ベイカレント | 1,344,620百万円 | 未採用 |
150 | 1803 | 清水建設(株) | 1,309,033百万円 | 未採用 |
151 | 5838 | 楽天銀行(株) | 1,304,372百万円 | 未採用 |
特に注目したいのは「西武ホールディングス<9024>」。
この銘柄は5月以降株価が急上昇しており、8月のMSCI採用期待が買い材料のひとつだった可能性もあります。
8月のMSCI指数への採用が見送られた影響も考慮しつつ、11月の組み換えで採用されるか注目していきたいと思います。
まとめ:MSCI入れ替えは投資戦略の一環として注目を
MSCI指数の入れ替えは、インデックス投資をする皆さんにとって、ポートフォリオの構成変化を知るうえで重要な情報です。
- 8月は42銘柄追加、56銘柄除外
- 日本株では川崎重工業と良品計画が新規採用
- 11月の入れ替えに向けて時価総額ランキング上位銘柄の動向を注視
とはいえ、オールカントリーを保持していれば、自動的に銘柄の入れ替えの恩恵を受けれるので、銘柄の入れ替えに一喜一憂することなく、コツコツ積み立て、楽しく投資を続けていきたいと思います。
投資は自己責任でお願いします。