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【VYM徹底解説】米国高配当株ETFの魅力と増配率をやさしく解説|初心者にもおすすめの安定投資

Vym配当金推移グラフ アイキャッチ

「米国の高配当株ETFって、結局どれを選べばいいの?」
そんな悩みをお持ちの方に向けて、今回は私自身も保有している【VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)】について、詳しくご紹介します。

以前の比較記事【VYM・SCHD・HDV・SPYDの違いとは?】でも取り上げたとおり、VYMは特に安定志向の方におすすめの高配当ETFです。

🔗 VYM・SCHD・HDV・SPYDの違いとは? 特徴・セクター構成も解説!


改めて実感する「高配当株投資」の魅力

私は現在、インデックス投資に高配当投資を組み合わせることで、安定したキャッシュフローの確保を目指しています。

高配当株投資を取り入れている理由は、主に次の4つです。

1.配当収入という“心の余裕”

資産形成中はインデックス投資で成長を狙う一方、リタイア後や副収入源として配当を得る仕組みは心強い味方です。
特に相場が不安定なときでも、保有株を売らずに現金収入が得られるというのは大きな安心材料です。

2.分散投資がラクにできる

米国ETFには数百銘柄に分散投資できる商品が豊富にあり、個別株の分析不要で初心者でも始めやすい点が魅力です。

3.増配の期待が持てる

米国企業には「配当を増やし続ける文化」があります。高配当ETFもそれを反映しており、年々配当が成長していく可能性があります。

4.インカムとキャピタルの“二刀流”

配当金だけでなく、ETF価格そのものも長期的には上昇傾向にあるものもあり、二重の利益を狙える点も高配当ETFの強みです。


【VYM】バンガード・米国高配当株式ETFとは?

■基本情報

  • ティッカー:VYM
  • 運用会社:バンガード(Vanguard)
  • 設定日:2006年11月10日
  • 配当頻度:年4回(3月・6月・9月・12月)
  • 経費率:0.06%と非常に低コスト

■特徴

  • 585の企業、幅広い業種に分散(例:金融21.1%、工業13.6%、ヘルスケア12.3%、テクノロジー11.2%)
  • 値動きが比較的穏やかで、配当が安定しているため、初心者や退職後の運用にも向いている
  • 配当利回りはやや控えめ(直近1年で約2.6%)ながら、増配率はトップクラス

【増配率を試算】VYMは本当に「配当が増える」のか?

実際に、2018年9月〜2025年6月の配当金推移をもとに、増配率を計算してみました。

Vym配当金推移表
Vym配当金推移グラフ

増配率の平均は、5.426%となりました。
配当金額推移のグラフや表を見ても、多少の上下はあるものの、右肩上がりの傾向が見て取れます。

■結果:年平均5.426%の増配

仮に、今VYMを10万円分購入して10年間保有した場合、追加購入なしでも

  • 1年後の配当金:2,760円
  • 5年後の配当金:3,410円
  • 10年後の配当金:4,441円(利回り換算で4.44%)

増配傾向が続けば、将来の配当収入はゆるやかに伸びていくことが期待できます。
※配当金の計算において、税金等は考慮しておりません。

一括購入後の将来の配当金額試算

【VYMの株価推移】キャピタルゲインも見逃せないポイント

高配当ETFといえば配当利回りばかりに目が行きがちですが、VYMは株価(基準価額)自体も着実に上昇している点が大きな魅力です。

以下は、年末時点のVYM株価(米ドル建て)の推移です:

年度末株価(USD)
2017年85.63
2018年77.99
2019年93.71
2020年91.51
2021年112.11
2022年108.21
2023年111.63
2024年127.59

コロナショック後の2020年など下落がありましたが、長期的には堅調な回復と成長を見せ、2024年には127ドル台まで上昇
これは単なる配当収入だけでなく、値上がり益(キャピタルゲイン)も得られる可能性があることを意味しています。

Vym株価チャート
引用:TradingView

「配当+値上がり益」の“二刀流”が狙えることからも、VYMは長期保有に適したETFといえるでしょう。

【投資信託でVYMを買う】ETFが難しい方にもおすすめ

米国ETFの直接購入が難しい方には、以下の投資信託型がおすすめです。

✅ 楽天・高配当株式・米国VYMファンド(四半期決算型)

  • 信託報酬:年率0.192%程度
  • 決算頻度:年4回(1・4・7・10月)
  • 取扱証券会社:楽天証券

✅ SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)

  • 信託報酬:年率0.1238%程度
  • 決算頻度:年4回(2・5・8・11月)
  • 取扱証券会社:SBI証券

手数料を抑えて、VYMと同じ指数に連動する形で簡単に高配当戦略を始められる点は初心者にとっても大きな魅力です。


私の投資戦略とVYMの活用法

私は、2024年の新NISA「成長投資枠」でVYMのETFを購入しました。
2025年には、話題の「SCHD」の投資信託が発売されたため、そちらを購入しています。

今後も、高配当ETFやその連動型投資信託をうまく組み合わせながら、安定したキャッシュフローの確保を目指していきたいと考えています。


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まとめ|VYMは「安定と成長」を両立した長期投資の味方

VYMは、低コスト・広範囲な分散・穏やかな値動き・着実な増配という、
“長期投資”に理想的な特徴を兼ね備えています。

  • 株を売らずにキャッシュフローを得たい
  • 将来的に配当収入を伸ばしたい
  • 手間をかけずに分散投資したい

そんな方には、VYMはとても頼れるパートナーになるはずです。

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Kiyoppi
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こんにちは!「50代からのセミリタイヤ生活!」へようこそ。 金融系システムエンジニアとして、長年忙しい会社員生活を送ってきました。仕事に追われる毎日を過ごしていたためお金を使う時間がほとんどなかったこと、また自分では意識していなかったものの節約志向が高かったこと、加えて20代から行ってきた株式投資での幸運もあったことから一定程度の資産を築くことが出来ました。 50代半ばを迎え、もう少し自分や家族のための自由な時間を持ちたいという思いから定年前に会社員をやめ、現在は個人事業主としてゆるめにお仕事を行っております。 ここでは、実際にセミリタイヤ生活を始めた私が、実践してきた節約・投資のノウハウや、セミリタイヤ後の生活について発信してきたいと思います。 ※投資は自己責任です。ご自身で責任をもってご判断をお願いします。 https://x.com/kiyoppiX
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